時効の援用とは、時効の制度を利用する意思を相手に伝えることです。

こうすることではじめて相手の権利が消滅し、借金をしていたのであれば、それを帳消しにすることができるようになります。

時効の期間が過ぎたからといって、自動的に相手の権利が消えるわけではありません。

時効の援用とは?

この記事では「時効の援用」について、手続き方法を交えながら、詳しく説明いたします。

時効の援用とは?

多くの方は、「時効」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。

一般的には、ニュースや刑事ドラマなどで、「逃走していた犯人が時効直前に逮捕された・・・」といった登場の仕方が多いと思います。

実は、借金にも時効があります。
時効が完成するとどうなるのでしょうか?

借金の金額が1億だろうが、100円だろうが、金額には関係なく、払わなくてよくなります。

繰り返します。1億だろうが、100円だろうが、金額には関係なく、払わなくてよくなります。

ニュースや刑事ドラマの犯人は何年か警察に逮捕されずにいると時効になります。

住所を変えるのはもちろんのこと、場合によっては無人島に逃げたりするケースもあります。

では、借金の時効も同じでしょうか?

借金の場合はまず、「何年か支払わない事実を作る」ことが必要になります。

わかりやすくいうと、「夜逃げ」状態で姿をくらまして、債権者(貸主)からの追求を逃れる状態が何年か必要です。ここまでは同じです。

しかし、何年も追求から逃れるだけでは、借金は帳消しにはなりません。

借金を帳消しにするためには、時効の制度を利用するという意思を債権者に伝えることが必要です。

少し専門用語を使いますと、借金を時効を使って帳消しにすることを「消滅時効」、時効の制度を利用することを債権者に伝えることを「時効の援用」と言います。

 

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借金の時効期間はどれくらい?

借金を時効によって消滅させるとしても、具体的にどのくらいの期間が経過すればよいのでしょうか?

借金の時効消滅までの期間は、借金の種類によって異なります。

まず、消費者金融やクレジットカードなどの貸金業者からの借金や、銀行からの借金については、時効期間は5年となります。

少し難しい説明になりますが、これらの債権者は営利目的を持った「商人」で、そこからの借金は「商事債権」と呼ばれます。

商事債権の場合、一般的な債権よりも時効期間が早くなるわけです。

これに対し、信用金庫や公庫などからの借金の時効期間は10年です。

これらの債権者は営利目的を持たないと考えられているので、そこからの借金は「民事債権」と呼ばれます。

その時効期間は民法にしたがって10年となります。

ただし、信用金庫などから借り入れる場合でも、個人事業者が事業の運転資金などのために借入をする場合は、借入自体が商売の性質をもつため、やはり借金の時効期間が5年となります。

個人からの借金の場合も、時効期間は10年です。
ただし、営利目的を持った営業をしている個人は別です。

以上をまとめると、
消費者金融やクレジットカード、銀行などの一般的な消費者が借りるローンについては、時効期間は5年ということです。

時効期間

借金の時効は、最終返済日の翌日から数え始めるので、最終返済日の翌日から5年が経過すると、借金は時効によって消滅することになります。

時効の援用方法

内容証明郵便で時効援用通知書を送る

借金の時効が完成(成立)したら、時効の援用をしなければなりません。

時効の援用とは、時効の制度を利用する意思を債権者に伝えることです。

法律上、時効援用の方法について特に定められていないので、口頭で告げることもできます。

たとえば、消費者金融に電話して「時効を援用します」と言っても問題ないわけです。

しかし、実際には時効援用をしたかどうかということが、後になって債権者と争いになることがあります。

たとえば、消費者金融側は
「時効の援用をしていないから借金は消滅していない」
と主張しますが、借主側は
「時効の援用をしたからもう借金はなくなっている」
と主張して、トラブルになるのです。

このような争いを避けるためには、時効の援用をしたという証拠を残すことが必要です。

具体的には、「内容証明郵便」という郵便を利用して「時効援用通知書」を送る方法がおすすめです。

内容証明郵便とは、郵便局と差出人の手元に、相手に送ったものと同じ内容の文書の控えが残る郵便のことです。

内容証明郵便を利用すると、確実に時効援用をした証拠を郵便局と自分の手元に残すことができ、確定日付も入るので、いつ時効援用をしたのかという証明もできます。

さらに、「配達証明」をつけて「配達証明付き内容証明郵便」にすることで、いつ相手に送達されたのかまで明らかにすることができます。

そうすると、相手に「受け取っていない」と言われるおそれもなくなります。

内容証明郵便を送る方法

内容証明郵便を送るには、まったく同じ内容の文書を3通作成して、内容証明郵便の取扱いのある郵便局に行って発送手続きをします。

すべての郵便局で取扱いがあるわけではないので、事前に電話などで確認するようにしましょう。

また、内容証明郵便には、定まった書式があるので、それに従った方法で文書作成する必要があります。

インターネットを利用しているなら、電子内容証明郵便サービスを利用すると、ネット上からも内容証明郵便を送ることができます。

 

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保証人も時効を援用できる

時効の援用は、借金した本人以外でも行うことができることがあります。

よく問題になるのが借金の「保証人」です。

保証人は、借金した本人が借金の返済をしない場合に、代わりに借金を返済する義務を負います。

この義務のことを「保証債務」と呼びます。

保証人は、自分の保証債務の時効が完成したら、当然、保証債務の時効を援用することができます。

しかし、それだけでなく、借金した本人の返済義務についても時効を援用することができます。

時効の援用ができる人は、民法で「当事者」とされています。

この当事者の範囲について、判例では「時効の援用によって直接利益を受けるもの」と解釈されています。

そして、保証人は、借金した本人の返済義務の時効援用により「直接利益を受けるもの」と考えられているわけです。

実際に、保証人が借金した本人の返済義務について時効を援用すると、保証債務が消滅して、保証人の支払い義務もなくなります。

保証人の保証債務は、借金した本人の返済義務に付随するものと考えられているためです。

以上のように、借金の時効が完成した場合、借りた本人だけではなく、保証人も本人の返済義務の時効を援用して保証債務を消滅させることができるということを覚えておくと良いでしょう。

時効援用すると信用情報に傷がつく?

信用情報とは?

借金の時効を援用すると、信用情報に傷がつくことを心配している方も多いのではないでしょうか?

信用情報とは、信用情報機関という個人の信用情報を取り扱う機関が保管している、個人のローンやクレジットカードなどの利用記録のことです。

借金の申込や返済、延滞や完済などの情報が登録されるため、これを見ると、その人にどのくらいの信用力があるのかがわかるわけです。

たとえば、個人信用情報に延滞情報などの問題のある情報が登録されてしまうと、その人はローンやクレジットカードの審査に通らなくなってしまい、借金ができなくなります。

このように、個人信用情報に問題のある情報(事故情報、ネガティブ情報、ブラック情報)が登録されてしまい、ローンが利用できなくなった状態のことを、俗に「ブラックリスト」などと言ったりもします。

時効の援用をしても信用情報に傷はつかない

借金の時効を援用すると、個人信用情報に何らかの情報が登録されて、ローンやクレジットカードの審査に通らなくなってしまうのでしょうか?

信用情報への影響

結論をいうと、時効の援用によって、個人信用情報に事故情報が登録されることはありません。

ですので、信用情報に傷がつくことを恐れて時効援用を中止する必要はありません。

時効援用すると延滞情報は消える?

では、時効援用前に借金返済の滞納によって延滞情報が登録されていた場合、時効援用によって延滞情報を消してもらえるのでしょうか?

時効援用によって借金が消滅すると、借金はなくなって完済扱いとなります。

そうなると、当然、延滞情報は消えて、再びローンやクレジットカードが利用できるように思われます。

しかし、残念ながら、時効援用することにより延滞情報が必ずしも消してもらえるわけではありません。

信用情報機関では、たとえ延滞状態が解消されたり借金が完済されたりしても、しばらくの間、情報が登録され続けた状態になることがあるのです。

信用情報機関にはいくつかの種類があり、それぞれによって時効援用の場合の信用情報の取扱が異なっています。

多くの消費者金融が加盟しているJICCでは、時効の援用があると、ただちに延滞情報が抹消されて、信用情報がきれいな状態に戻ります。

これに対し、多くのクレジットカード会社や信販会社が加盟しているCICでは、時効の援用があっても「貸倒(かしだおれ)」という情報が登録されて、その後5年間情報が掲載され続けることがあります。

そのため、時効援用をしても、すぐにクレジットカードを利用できるようにはならず、その後5年間は審査に通らないことが多いわけです。

ただ、時効援用をせずに延滞状態が続いていると、延滞情報が消えず、消費者金融もクレジットカードも利用できない状態が続いてしまいます。

それよりは、早めに時効援用をして延滞状態を解消し、事故情報を抹消するようにした方が良いことには間違いありません。


以上のように、借金を基本的に5年(場合によっては10年)以上返済していない場合には、時効援用によって返済義務を無くしてもらえます

また、それによるデメリットも特にないので、心当たりのある人は、早めに時効援用の手続きをするようにしましょう。

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